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理学療法士が収入をあげるための転職先を考えてみた

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前回の記事では、一人の理学療法士が稼ぐ報酬に対して、病院や事業所はどれくらい利益が出ているのかを解説していきました。

そして今回は、理学療法士が収入をあげるための転職先について考えてみました。

診療報酬が高い疾患の患者さんが多い場所を探す

理学療法士が保険診療で稼げる報酬は、国によって診療報酬という名前として決められています。

そのため、診療報酬が高い疾患の割合の多い病院などは、給与が高くなりやすいといえます。

具体的にいえば、

  • 脳血管疾患
  • 心大血管疾患
  • 運動器疾患
  • 呼吸器疾患
  • 廃用症候群

上記の5つの疾患の診療報酬を見たとき、一番報酬の少ない呼吸器疾患が20分で¥1,750に対し、一番報酬の高い脳血管疾患は20分で¥2,450です。

約1.5倍ほどの差があるのです。

そのため、診療報酬が高い疾患の患者さんの割合が多い病院が良いでしょう。

具体的にどのような場所かというと療養病院や整形外科よりも、急性期病院や回復期病院です。

施設基準がIの場所を探す

先ほど診療報酬であげた料金は、実は施設基準がIに認定された場所の料金です。

施設基準は、リハビリテーションを提供する病棟やリハビリテーション室の設備や専門のスタッフの人数、そして1日に患者さんに提供される平均的な単位数などに応じて設定されているものです。

施設基準は1~5まであり、1が一番報酬が高くなります。例えば、脳血管疾患患者のリハビリ20分の点数を比較してみると、

  • 施設基準Iの場合で245点
  • 施設基準IIの場合で200点
  • 施設基準IIIの場合で100点

つまり、1時間の報酬の料金で見てみると、

  • 施設基準Iの場合で¥7,350
  • 施設基準IIの場合で¥6,000
  • 施設基準IIIの場合で¥3,000

施設基準が変わるだけで、報酬はかなり変わるので、頭の片隅に入れておきましょう。

ただし、施設基準が高いからといって、必ずしも給与が高いとは限りません。給与はあくまでも運営者側がある程度自由に設定することができるためです。

インセンティブ制度を導入している訪問看護ステーションを探す

訪問リハビリには、施設基準というものはありません。

医療保険で提供する訪問リハビリと介護保険で提供する訪問リハビリがありますが、疾患によって報酬が変わるということも今のところありません。

訪問リハビリの募集を見てみると、年収は450〜600万と、かなり開きがあります。

パートの募集を見ても、時給1300円前後から、1件4000円前後と開きがあることに驚かれると思います。

もちろん、一般職と役職者である程度年収は異なるものですが、そのほかにも傾向として、病院から派遣される「訪問リハビリテーション」は年収が450万よりで、パートは時給制をとっている所が多く、小規模の訪問看護ステーションから派遣される「訪問看護リハビリ」は年収に450〜600万とばらつきがある上、パートは件数制をとっている所が多いです。

そして、後者の小規模の訪問看護ステーション(事業所)方が時給や給与も高い傾向にあります。

病院から派遣される訪問リハビリテーションは、訪問看護リハビリよりも報酬が少ないのか?と、思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

しかし、求人を見てみると訪問看護事業所と比較し、病院側の方が職員スタッフへの還元率が少ない傾向にあります。

これは病院側が、事業所に比べ設備投資に費用がかかることや、他の職員もいる中で訪問リハビリのスタッフだけ高い給与を払いにくいからではないかと思います。

そのため、給与メインで行くのであれば訪問看護ステーションに入職する方が稼げるでしょう。

さらに、訪問看護ステーションの中でも「インセンティブ制」を導入している事業所の方が年収は高くなりやすいです。

インセンティブ制とは、1日の訪問件数が5〜6件を超えたら、追加で報酬をもらえるというもの。追加報酬は1件あたりだいたい3000~4000円前後です。

そのため、訪問看護ステーション勤務で年収600万です!と仰る方がいらしたら、1日7〜8件以上訪問している強者だと思って下さい。

ということで、本日は理学療法士が収入を上げるための転職先を考えてみました。

一番手堅くいくのであれば、転職時にコンサルタントについてもらうことをお勧めします。

気になる求人の内部事情についても教えてくれますし、何より相談しにくい内容(給与交渉など)も代わりにしてくれるからです。

下にコンサルタントがついてくれる求人サイトのリンクを貼っておきましたので、ご参考ください。